生活習慣病とは

生活習慣病はメタボリックシンドロームから

40〜74歳の男性2人に1人、女性5人に1人が危険信号※

※厚生労働省「平成16年国民健康・栄養調査結果の概要について」より

生活習慣病は内臓脂肪が原因

高血圧症や高脂血症、糖尿病、肥満症などの生活習慣病は、それぞれが独立した別の病気ではなく、「肥満」特に脂肪が蓄積した肥満(「内臓脂肪型肥満」という)が原因であることがわかってきました。

このような「内臓脂肪型肥満」によって、さまざまな病気が引き起こされやすくなった状態を、「メタボリックシンドローム」といいます。

「リンゴ型肥満」に要注意

脂肪による肥満には、おなかぽっこりの「リンゴ型肥満」と、下半身どっしりの「洋ナシ型肥満」があります。「洋ナシ型」は皮下脂肪型肥満、「リンゴ型」は内臓脂肪型肥満といわれています。また「リンゴ型肥満」は手足は細く、一見肥満体にはみられない場合がありますので、腹囲を測ってみないとわからないことがあります。

もしあなたが「リンゴ型肥満」なら、小腸や肝臓などの内臓の周りに脂肪が溜まっている可能性があり、メタボリックシンドロームに注意しなければいけません。

洋ナシ型肥満=皮下脂肪型肥満

リンゴ型肥満=内臓脂肪型肥満


上の左右の写真(図)は、おへそのレベルでの腹部単純CT像です。黄色の部分は皮下脂肪で、赤色の部分は内臓脂肪を表しています。左の図は「皮下脂肪蓄積型肥満者」で、右の図がいわゆるメタボリックシンドロームの「内臓脂肪蓄積型肥満者」です。

メタボリックシンドロームの場合、右の図の様に皮下脂肪の蓄積は少なく内臓中心に脂肪が蓄積しています。腹囲測定で男性が85p以上、女性90p以上の場合は右の図の様に(内臓脂肪が100p²以上)になっている可能性が大きいと言えます。皆さんこの図の様にならないようにしましょう。

福岡大学医学部 内科臨床教授 医学博士
上村精一郎

内臓脂肪型肥満の診断基準は「腹囲」

男性85p以上、女性90p以上なら要注意

「腹囲」が基準値を越え、以下の項目のうち、2つ以上が当てはまれば、メタボリックシンドローム

  • 脂質:
    中性脂肪値が150mg/dl以上か、HDLコレステロール値が40mg/dl未満、またはその両方に当てはまる。
  • 血糖値:
    空腹時血糖値が110mg/dl以上
  • 血圧:
    最高(収縮期)血圧が130mmHg以上か、最低(拡張期)血圧が85mmHg以上、またはその両方に当てはまる。

ほうっておけば生活習慣病に

はっきりとした自覚症状がないから、
つい油断

内臓脂肪型肥満をほうっておけば、生活習慣病である高血圧症、高脂血症、糖尿病、肥満症になってしまいます。とくにこれらの病気には、はっきりとした自覚症状が無いので、油断し積極的に治療しないことが多く見受けられます。

その間に、生活習慣病はいつの間にか進行し、血管障害である動脈硬化などを引き起こします。
そしてその血管障害は、神経障害・網膜症・腎障害や、いきなり症状の現れる心筋梗塞・脳梗塞を起こしかねないのです。

働き盛りの方は特にご用心。
ご家族にも大きな負担がかかります

脳梗塞や心筋梗塞は突然命に関わることが多い病気です。たとえ一命を取りとめたとしても、その後遺症は深刻な状態になることが多く見受けられます。

特に働き盛りの方がそのような状況に陥ると、ご家族の方の精神的・経済的な負担は、計り知れないものとなってしまうのです。

さまざまな病気の元凶となる生活習慣のみだれ

生活習慣病予防のために、生活習慣を改善しましょう

生活習慣病の予防には、栄養・運動・喫煙、飲酒についての毎日の正しい生活習慣を身につける必要があります。

またひとたび、病気にかかってしまった方でも生活習慣を改めることで進行を遅くし、症状を軽くすることができるように
なります。

毎日の生活に取り入れましょう
  • 日常生活では、階段を積極的に利用しましょう。
  • 床掃除や洗車など、できるだけからだを動かすよう心がけましょう。
  • 専門家が作った運動プログラムを実行すれば、より効果的です。
食べすぎないようにしましょう
  • 油ものや甘いものを減らし、野菜をしっかり摂りましょう。
  • 1日3食、きちんと時間を決めて食べ、寝る前の食事は脂肪が蓄積されやすいのでやめましょう。
  • 間食はほどほどに。
目標を決めて守りましょう
  • タバコは動脈硬化を招く恐れがあります。今は健康な人でも、禁煙をおすすめします。
  • お酒もたくさんは飲まないように心がけ、週に2日は休肝日にしましょう。